8/4(水)第2課題を公開しました。
第1課題は総2階でまとめることができる基本的な課題でしたが、第2課題は1階>2階の計画を学習する内容になっています。
自分でエスキスを訓練するのに調度良いレベルの課題だと思います。
1階の形状をどのタイミングで決定するかを意識しながら訓練すると良いと思います。
どのような平面形状になるにしろ、1階と2階の載りを一致させることを常に意識して下さい。
これを徹底出来れば、エスキスで平面形状を決めながら伏図の骨格を決定していくことが可能になります。
これについては次の機会にここに記録してみたいと思います。
その前に、伏図作成に要する基礎知識をここで整理しておきます。
タイトルにも入れましたが、梁せいの決定方法を少し紹介しておきます。
調べてみると色々なスパン表を目にすると思います。
どれを参考にしても良いですが、ここでは個人的に使用し易いと感じた順に紹介してみたいと思います。
<現代木割術研究会>
本計算式は、床梁間隔が1間(1820mm)の場合を想定していることから、半間(910㎜)の場合はサイズを1寸小さくしても良い。
(1)小屋梁・軒桁
スパン長さ(間)×4=梁せい(寸)
末口寸法表記の場合は、スパンのコマ数×30+60
(2)根太・床合板のみを受ける床梁
スパン長さ(間)×5=梁せい(寸)
(3)床梁や柱を受ける床梁
スパン長さ(間)×6=梁せい(寸)
スパンのコマ数×60+(集中荷重となる柱の数×30)
(4)スパン表
今回は省略
<総合資格学院>
1P=910mm
P×60=梁せい
2P×60=120
3P×60=180
4P×60=240
5P×60=300
ただし、間仕切壁等を設ける場合は、1サイズ程度(+30)割増す。
<日建学院>
1K=1820mmとする。
|
1K |
1.5K |
2K |
スパンの違いによる場合 |
120×120 |
120×240 |
120×300 |
柱または床梁を受ける場合 |
120×150 |
120×270 |
120×330 |
小屋梁(松丸太) |
- |
末口150φ松丸太 |
末口180φ松丸太 |
小屋梁(正角材、平角材)、桁 |
120×120 |
120×210 |
120×270 |
<井上書院>
1コマ=910㎜
コマ数×8=梁せい(寸)
(1)2階床梁と胴差しの参考断面
|
1820 |
2730 |
3640 |
柱無し |
105×150 |
105×210 |
105×300 |
柱1本 |
105×150 |
105×240 |
105×300 |
柱2本 |
- |
105×270 |
105×330 |
柱3本 |
- |
- |
105×360 |
(2)小屋梁の参考断面
|
1820 |
2730 |
3640 |
梁無し |
105×105 |
105×150 |
105×180 |
梁1本 |
105×105 |
105×150 |
105×210 |
梁2本 |
105×150 |
105×180 |
105×210 |
梁3本 |
- |
105×180 |
105×240 |
梁4本 |
- |
105×210 |
105×240 |
梁5本 |
- |
- |
105×270 |
梁6本 |
- |
- |
105×270 |
以上、4種類を挙げてみました。個人的には調べがつく限り全て記録してみたいですが、受験者には混乱の元になりかねないのでこれくらいにしておきます。
(試験元が公開している標準解答例は現代木割術研究会の考えがマッチしているように思います。)
作図スピードも3時間台に入っていれば、この時期は木造の学習を深める意味でも伏図作成にじっくり取り組むと良いと思います。
第2課題はきれいな伏図(=力の流れがシンプル)を作成することを目標に挙げてエスキスしてみると質のある訓練が出来るでしょう!
コメント
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。